大江健三郎「作家自身を語る」

大江健三郎 作家自身を語る (新潮文庫)
新潮文庫の新刊の平積みに大江健三郎の写
真が表紙の文庫を見つけて、やあやあ久し
ぶりと手に取った。最後に「燃え上がる緑
の木」三部作を買って読まずじまいのまま、
それ以降はどの新刊も手にも取っていない。
初期の短編群、個人的な体験、洪水はわが
魂に及び、雨の木を聴く女たち、新しい人
よ眼ざめよ、と感動的な本に出会いつつ、
しかし、万延元年のフットボールや同時代
ゲームが読み終えられなかったひっかかり
もあった。長い作家生活を振り返った本を
読み、もういちどトライしようかという気
分となった。