高村薫「太陽を曳く馬」(上)(下)

太陽を曳く馬〈上〉
太陽を曳く馬〈下〉
2012年6月30日に三部作の1作目の
「晴子情歌」を読み終えて、その後2作目
「新リヤ王」は読み進められずくじけてい
たが、さて3作目の「太陽を曳く馬」は合
田雄一郎が登場するというので楽しみに読
みはじめた。が、やっぱり挫ける。上巻は
現代美術について、下巻は宗教について延
々を講釈が続く、もうどんどん斜め読みし
て飛ばしていく、でもそれでも話は進まず、
合田が活躍せず、ただただ最後までページ
を繰ったというだけ。
レディ・ジョーカー」の物語性はどこへ
行ってしまったのか。作者はテレビの日曜
美術館だったかでこの本の表紙のロスコの
ような小説を書きたかったと云っていたよ
うな、そうかもしれぬ。