劇団カオス「頭痛肩こり樋口一葉」

頭痛肩こり樋口一葉
樋口一葉は5000円札の人だが、作品も読んだことがなく、
どんな作家かもしれない。井上ひさしの戯曲本よりも先にテ
レビの劇場中継で、こまつ座の「頭痛肩こり樋口一葉」を見
たことがある。樋口一葉よりも幽霊の花蛍が秀逸で、その役
の新橋耐子が素晴らしかったという記憶だ。
さて、そんな作品をいつもの学生演劇で観られるというので
28日の土曜日に、天王寺の小さな芝居小屋まで観に行く。
狭い小屋で女性6名の芝居、現役生とOGの共演らしい。
芝居ってどれも異なる演出があって、役者の演技があって、
小さなところでも十分楽しめる。面白かった。しかし井上ひ
さしはある種のメッセージがときおり鼻につくのだが、その
メッセージは結構むつかしく、単純な女性解放でもないし、
花蛍のうらめしやの無意味さでもないし・・・ここでは演じ
る楽しさだけを十分に感じることができた。とても楽しい時
間を共有できたと思う。