佐藤優「国家の罠」

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)
田中真紀子鈴木宗男の騒動をおもしろおかしく他人事の
ように見ていたのだが、この本を読めば、その背景にあっ
たものがわかる。いや外務省側の、あるいは外務省の佐藤
氏側のことがわかると言い直すべきか。それが国策捜査
なったのだが、一番の問題は、外務省ではなく、マスメデ
ィアなんだと私は思う。マスメディアは、国家権力より
怖いと思うが、それを認識していないふりをしているのが怖い。
この本が面白すぎて一気に読めたところも怖いことではある。