読み直す村上春樹その2「1973年のピンボール」

1973年のピンボール
それでも村上春樹という名前はインプットされ、2冊目の
小説「1973年のピンボール」は発売日に購入。
大江の万延元年のフットボールだなあと思いながら、でも
こっちは会話がおしゃれで、かつセンチメンタル。すっかり
気に入ってしまった記憶がある。
さて、読み直しの2冊目。1作目に比べてストーリーを意識
しており、かつ若さから旅立つ際の喪失感とでもいうのか、
しっかり充満している。そして、ある日突然僕の心を捉えた
のはピンボールというあたりから、きわめてセンチメンタル
で、20数年前と変わらず、胸にぐっときてしまって、ここ
には普遍的ななにかがあるんだなあと感慨を持った。
でも村上春樹のイメージって当時からこんなだったのかなあ、
もっと乾いていると思ってたのにちょっと違和感。