-005-高村薫「照柿」

照柿
合田雄一郎三部作のマークスの山に続く2作目の読了。
重苦しい作品で、合田がひとめぼれしていまうことに
気持ちが入れ込めなかったが、ラスト近くで合田の
深層部分のどんでん返しが効いた。
熱処理工場の描写はまあなんとなくわかる世界であり、
達夫の美術好きというのもすこし違和感はあるけど
おもしろく読めた。
厚い単行本をぐいぐい読んでいく楽しみを充分味わえて、
さて、次は3作目、レディ・ジョーカーだ、書棚には
もう上下2冊の単行本が待機している。