2006-12-22 三島由紀夫「奔馬」 本 豊饒の海第ニ作。前半は右翼テロリストの純粋さが 語られ、このまま決起するかと、三島の最期と重ね 合わせるように思われたが、後半、一気に話は展開し、 俄然ストーリー展開の面白さに引き込まれる。思想的 とか政治的とかでない物語として、しかも脇役達が みな際立っている、ほんとうにうまいなあと思う。 「春の海」は上出来だと思ったが、これもうならせた。