沢木耕太郎「凍」

凍
今度の新作は山岳もので、沢木耕太郎もジャンルを広げていくのだ
と思いながら「凍」を読む。寝床で4晩かけてゆっくりと読んだが、
3、4晩は夢に見てしまった。それほど壮絶な登攀、なぜゆえに
指をなくしても挑むのか、その答えは簡単な、簡単すぎることだ。
そうなんだろうなと思うしかない。
山野井夫妻のことはまったく知らなかったが、沢木が関心を寄せた
理由はよく分かる。