鑑賞

「あしたは最高のはじまり」

2016年フランス映画。 「最強のふたり」のオマール・シー主演 のコメディハートフル映画、予想以上に おもしろかった。子供が父親のきもちも 母親のきもちもわかったのだろう、なの に・・・。 あしたは最高のはじまり [DVD] オマール・シー Amazon ktoshi.h…

「グッバイ、レーニン!」

2003年ドイツ映画。 東ドイツの国民が、ベルリンの壁崩壊を 受けて西ドイツとの再統一する過程で、 いろんな葛藤、悩みが描かれる。自由に なり資本主義万歳というばかりではない ひとりひとりの住民の想いがシニカルだ けどコミカルに表現されている、…

エリオット・グールド「カプリコン・1」再見

1977年アメリカイギリス映画。 当時とても話題になってアポロ月着陸も やらせじゃないかと物議をかもした記憶、 B級映画扱いだったのが傑作に変わって いった。アイデアの勝利。 40年くらい振りに見たところ、古くな っていない、現代の情報操作にその…

ウォーレン・ベイティ「天国から来たチャンピオン」再見

1978年アメリカ映画。映画館で観た ような気がするけど、レンタルかもしれ ない。ウォーレン・ベイティが共同監督、 共同脚本とは知らなかった。 あの頃はアメフトを見たこともないし、 スーパーボウルの価値、QBがスターだっ てことも知らなかったので…

フランソワ・トリュフォー「終電車」再々見

1980年フランス映画、日本上映は1982年、 映画館で観た。40年前に観たけれど、そ の後レンタルビデオで再見した記憶、や っぱり緊張感あり、何度見てもいい映画 だった。 カトリーヌ・ドヌーヴは美しく、ジェラ ール・ドパルデューは今ほどじゃないけ ど当時…

ユアン・マクレガー「プーと大人になった僕」

これは地上波で放映された、2018年アメ リカ映画。 くまのプーさんはこどもが小さいときに読 んだ、こどもはあまり盛り上がらなかった けど。ティガーはまだトラ―だったし、ピ グレットはこぶたくんだった。イーヨーは これが大江健三郎のイーヨーなのかと感…

ウィノナ・ライダー「若草物語」

1994年アメリカ映画。若草物語は1933年、 1949年、1994年、2019年と映画化されて いるらしいが最初のを除いて見たことに なる。 1949年のはよくまとまっておりジョーも 男勝りの元気であり、2019年のは女性自 身そのものが強くなっていた。この1994 年ではそ…

モーガン・フリーマン「エンド・オブ・ステイツ」

エンド・オブ・なんとかシリーズの3作目。 つい見てしまったんだよね、相変わらず 大統領が助かるならなんでもする、もの すごく人が死ぬ、殺す、もう見ていると 麻痺してしまう感覚。 ダイ・ハードのような弱みもない、ユー モアもない、でも飽きずに見て…

エリア・カザン「エデンの東」

1955年アメリカ映画。学生時代に名画座 で観た。その時はピンとこなかった。弟 は甘えているとしか思えなかった、繊細 な感情の揺れなんてわからなかった。 あれから50年、母親の愛情を受けず、父 親は兄贔屓に見えて愛情を感じられず、 そうした子供が自分…

映画「詩人の恋」

ただタイトルに惹かれて見た。 2017年韓国映画、韓国映画はほとんど見 てないので、主演のヤン・イクチュンも まったく知らず。 済州島の普通の風景と普通の暮らし、そ こでの思いがけない恋、いや恋というは っきりしたものではない、憐憫、同情、 若い同性…

デンゼル・ワシントン「マグニフィセント・セブン」

wikiを見ると、1954年の「七人の侍」を 基にした1960年の「荒野の七人」をリメ イクした2016年のアメリカ映画とある。 七人の侍のリメイクではなく荒野の七人 のリメイクらしい。 「七人の侍」の偉大さがわかる、重厚な 脚本、人物設定、細かいディテールが…

ルイ・マル「地下鉄のザジ」

テレビでときどき意外なものを放映する。 有名な「地下鉄のザジ」これがルイ・マ ル監督作品とは知らなかった。1960年フ ランス映画。 ルイ・マルは1975年か映画館で「ルシア ンの青春」を観て重い衝撃を受け、名前 を知り、「死刑台のエレベーター」「鬼 火…

グレゴリー・ペック「白鯨」

1956年アメリカ映画、ジョン・ヒュ ーストン監督作品。 ぼけっとしていてヘミングウェイの「老 人と海」と間違えていた、なぜペックな のかなと思いながら。 なにか白鯨がキリスト教のなにかの比喩 なんだろうか、若き時に足を食いちぎら れた復讐だけじ…

ニコール・キッドマン「アラビアの女王 愛と宿命の日々」

2015年アメリカ映画。 砂漠の女王と呼ばれたガートルード・ベ ルの物語、アラビアのロレンスは有名だ がこちらはまったく知らなかった。 wikiで調べるとアラビアのロレンスと同 様にイギリスの植民地政策に貢献したよ うだが、いまひとつ複雑な政情がわ…

モーガン・フリーマン「エンド・オブ・キングダム」

エンド・オブ・なんとかのシリーズ2作目。 1本目の「エンド・オブ・ホワイトハウ ス」があまりに荒唐無稽だったのだが、 アメリカでは大ヒットしたようでその続 編。とはいえ、また見てしまった、大統 領を助けるためなら車で人を轢いても平 気、人が数えき…

名古屋芸大オペラ公演「コジ・ファン・トゥッテ」

名芸大の音楽学部の方の公演を観るのは 久しぶり、オペラ公演ははじめて。 モーツァルトの「「コジ・ファン・トゥ ッテ」である、といってもこれもはじめ て。 声楽コースの教員、院生、4年生ほかが 一体になっての公演らしい、大学の音楽 ホールなので親近…

ヘンリー・フォンダ「胸に輝く星」

1957年アメリカ映画。先住民の夫と白人 女性妻の間の子供に出会うが、偏見を持 たないヘンリー・フォンダは当時にして は新しい人物像だろうか。 新人の保安官アンソニー・パーキンスの 成長を、訳ありの元保安官ヘンリー・フ ォンダが助ける物語に、先の母…

小津安二郎「お早よう」再見

以前、途中から見たと書いている。 それで今回、ようやく最初から見た。 いい映画だ。1959年だから戦後14年であ る、希望がある。いやこれから高度成長 があることを知っているからそう思える のだろうか。洗濯機を買ってテレビを買 って、モノを通して豊か…

ジム・ジャームッシュ「ナイト・オン・ザ・プラネット」

1991年、アメリカ他合作映画。 ジム・ジャームッシュの短編集というか 連作集。彼の「パターソン」がお気に入 りなのでこれも見た。 ロサンゼルス タクシードライバーにプライドを持ち、 またステップとして整備工になろうとす る若い女性のまっとうな生…

名芸大卒展2023

近所の芸大美術学部の卒業制作展を見て きた。恒例となっているが今年はなかな か面白いものがあった。 いつも思うのだが、こんなに集中して、 金にもならないことに夢中になるのは若 さなんだろうなとうらやましい。 一部の学生を除いては、自由で制約のな …

クリント・イーストウッド「ガントレット」

1977年アメリカ映画、クリント・イース トウッド監督・主演。 イーストウッド監督作品って何作あるん だ、これはわりと初期の作品。 なんで狙われるのかよくわからないし、 狙われ方も半端じゃない、あんなに銃撃 されるはずがないのに。ただ追手から逃 げる…

映画3作

続けてエンタメ映画を見た、いや別に区 別するつもりはないんだけど。 シュワルツェネッガー「ツインズ」、 クリス・クーパー「マネー・トレイン」、 モーガン・フリーマン「エンド・オブ・ ホワイトハウス」 モーガン・フリーマンは下院議長として 冷静さを…

コーエン兄弟「バーン・アフター・リーディング」

2008年アメリカ映画。コーエン兄の妻フ ランシス・マクドーマンド、ジョージ・ クルーニー、ブラッド・ピット、ジョン ・マルコヴィッチとそうそうたるメンバ ーがお馬鹿コメディを演じる。 つい「ファーゴ」と比べてしまうが、フ ァーゴにはなにか人生を語…

ハーバート・ロス「チップス先生さようなら」

1969年英米映画。ピーター・オトゥール のチップス先生とは知っていたが、まる でイメージの異なる映画だった。 監督はハーバード・ロス、「グッバイガ ール 」「愛と喝采の日々」ハートフルな 映画を作る、やっぱりこれも。 ミュージカルというか歌の多い映…

ティム・ロビンス「あなたになら言える秘密のこと」

ひさしぶりにティム・ロビンスの映画だ と見た、2005年スペイン映画。 監督は「しあわせへのまわり道」のイザ ベル・コイシェというスペインの監督。 重い、重すぎる映画。 クロアチアの民族浄化戦争の犠牲者の女 性と親友の妻と不倫をして親友を自殺に 追い…

愛知県陶磁美術館「アーツ・アンド・クラフツとデザイン展」

いままで行ったことがなかった。 2013年に陶磁資料館が陶磁美術館に名称 変更したようで、だからそれまで行った ことがなかったんだ。 ウィリアム・モリスは名前と壁紙のデザ インくらいしか知らなかったが、アーツ ・アンド・クラフツのデザイン運動の中 心…

フレッド・ジンネマン「尼僧物語」

1959年アメリカ映画、巨匠フレッド・ジ ンネマン監督作品。フレッド・ジンネマ ンは「真昼の決闘」「地上より永遠に」 「わが命つきるとも」「ジャッカルの日」 「ジュリア」「氷壁の女」と背筋の伸び た映画を作る、とくに「ジュリア」は好 きな映画だし、…

小林正樹「切腹」

仲代達也、三国連太郎、丹波哲郎と若い 俳優の姿が見られる、1962年。 堂々たる時代劇、前半は息詰まるサスペ ンス、後半はチャンバラ死闘、仲代達也 の怒気、三国の家老のしたたかさ、虚構 が迫力を持って強い映像を見せる。脚本 橋本忍、撮影宮島義勇、音…

こまつ座「イーハトーボの劇列車」

「銀河鉄道の父」を読んで、そういえば こまつ座の「イーハトーボの劇列車」の DVDがある、まだ見ずに仕舞ってあるの を見ようと思ってようやく見た。 「イーハトーボの劇列車」はもう30年以 上前に父が佐藤慶、賢治が矢崎滋の芝居 をテレビで見て、佐藤慶の…

シャルロット・ゲンズブール「サンバ」

2014年フランス映画。 「最強のふたり」の監督がその主演男優 をまた採用し作られた映画らしい。 移民の問題はヨーロッパでは複雑でフラ ンスでもこのような映画がつくられ、む つかしい話をコメディタッチを加え、あ る種の連帯のメッセージとなっている。 …