2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ラッセ・ハルストレム「セイフヘイブン」

2013年アメリカ映画。ギルバート・ グレイプ、ショコラ等の映画を撮る監督 だったのでテレビで放映していたのを見 る。うーん、いい映画なんだけど脚本が 狙いすぎか、最初がまったくのミスリー ドで、DVから逃れただけなのに殺人が 絡んでるかのように…

国立西洋美術館常設展

常設展が好きである、いつ行っても同じ ものが展示してある安心感がある。東京 では、国立西洋美術館、国立近代美術館、 旧ブリヂストン美術館である。 近代美術館では明治以降の洋画の格闘を 観るのが好きである、ブリヂストンはこ じんまりと名品が観られ…

池井戸潤「不祥事」「花咲舞が黙ってない」

池井戸潤はどれもどんどん読める、これ でいいのかと思ってしまうほど読めてし まう、ちょうど新幹線に乗っていたので 許してほしい。 銀行の不祥事を行員の花咲舞が正してい くのだが、組織の中なのですべて解決で きるわけではない、組織を守るためとい う…

北山修「コブのない駱駝――きたやまおさむ「心」の軌跡」

北山修が自分のことを精神分析的に振り 返る評伝のようなもの。いくつも彼の本 を読んでいるので知っていることも多か ったが、眼の持病をもっていたこと、進 学への葛藤、父親との関係等知らないこ とも分析してみせている。そして加藤和 彦との関係、彼を…

バスケットのこと

NBAのプレーオフを見ていた。レイカー ズはレブロンと八村から応援していたが 残念ながら負けて今季終了した。レブロ ンはピークを過ぎての奮闘で熱かったし、 八村はそれなりに活躍したけどここ一番 の存在感はまだまだだった。それでも白 熱したいい試合だ…

藤田敏八「リボルバー」

1988年、藤田敏八監督の遺作のよう だ。藤田敏八作品は1970年代に同時進行 でいろいろ観た、おもしろかったりつま らなかったりでただ同時代を感じる映画 だったということか。役者としても存在 感があってユニークだった。 これはバブルの頃の浮かれた…

独学ピアノ

2か月ほど経過した、ほぼ毎日20~30分 ほど練習する。バイエル(半分)と幼児 用の練習曲(メロディがある)でようや く少しだけ右手左手が別々に動く。考え てみればギターだって右手と左手は別々 の動きをするのだから不思議なわけがな い(と、自分を思い…

坂本龍一「音楽は自由にする」

こんな文庫の自伝が出ていることを知ら なかったので購入して読む。親のことや 高校バリケードのことや武満徹ビラのこ とは知っていた、でも音楽デビューして からはもっと戦略的にやっていたと思っ ていたらそうでもないようだ。社会への コミットももっと…

山田洋次「キネマの神様」

ダメ男の系譜というのがあるのだそうだ。 浮雲の森雅之、夫婦善哉の森繁久彌、こ れらがわたしには理解できない、いや男 はそういう人がいることはわかる、わか らないのはそれに惚れる女である。 で、これもそういう話である、宮本信子 である。娘の寺島し…

高野文子「ドミトリーともきんす」

新聞の書評欄でマンガの紹介があり、気 になると書店で探そうとするのだが、ど の棚にあるのか皆目わからない。かつて 書店へ行っても読みたい本が見つけられ ないという人に会ったことがあるが慣れ てないとそうだろうなと思ったことと同 じだろうなと思う…

トム・クルーズ「ワルキューレ」

2008年アメリカ・ドイツ映画。 ヒトラー暗殺計画があったことは知って いたが何十もあったことは知らなかった。 これはいちばん大掛かりな計画のようで、 その全貌の映画化、ドイツ軍隊の中にも 反ナチの勢力がいたことも知らなかった。 クーデターは失敗し…

ジュディ・デンチ「あなたを抱きしめる日まで」

ジュディ・デンチの映画をテレビで放映 されるというので録画して見た。 2013年イギリス映画。 事実に基づいたノンフィクションを原作 とする物語。強制的に別れた息子を50 年振りに探す母親とその記事を書こうと するジャーナリストが真実に迫ってい…

鴻上尚史「愛媛県新居浜市上原一丁目三番地」

作者の自伝小説、3編。 1.生まれた家、父のこと、母のこと、 上京まで。 2.上京、劇研、第三舞台、岩谷の死。 3.現在、生まれた家の処分、離婚後 の新居。 3つの物語、鴻上のことはある程度知っ てはいたが、あらためて過度に熱く生き てきたことが…

コロナ3年

形の上でコロナが普通の病気になった。 2020年2月だったか、横浜の客船から始 まって、マスク騒動があって、オリンピ ックが巻き込まれて、遠くへ旅行に行け ず、近くの普通の飲食店へ行けず、ワク チン注射に発熱し、3年。 村上春樹はその間に長編小説を書…

リトグラフのワークショッブ

リトグラフ作家のグループによるストー ンレタープロジェクトを名古屋芸大で開 催されたので、そのワークショップに参 加した。いまでは使われていない本物の 石版でリトグラフを作るという体験で、 一日目は昔に使われていた石版で印刷体 験をするのとリト…

シャーリーズ・セロン「ミニミニ大作戦」

2003年アメリカ映画。1969年の同名映画 はとても痛快で面白かった記憶あり、よ ってリメイクしたこれはどうかなと思っ たけど、まあまあ楽しめました。 ミニ・クーパーもローバー・ミニもわか らないけど、カーアクションは豪快でし た。なんと敵役はエドワ…

ルネ・クレマン「パリは燃えているか」

1966年アメリカ・フランス映画。 昔見た記憶はあるんだけど実質は初見。 フランスのいわゆるレジスタンスにより ナチスからパリ解放を果たす映画なのだ が、レジスタンスは各派に分かれ、また 自由フランス軍というのもあって、わか りにくい話だった。結局…

こども本の森中之島

村上春樹の図書館繋がりで思い出した。 そういえば大阪中之島にある「こども本 の森中之島」に行ってきたのだ。 大阪には大阪府立国際児童文学館という 立派な研究施設があったのだが、元市長 により閉鎖され大阪府立中央図書館に併 合された経緯ある。その…

村上春樹「街とその不確かな壁」

読了する。 元になった「街と、その不確かな壁」は、 1980年夏に雑誌広告で見て書店で「文學 界」を手に取ったことを覚えている。で もここで立ち読みするわけにはいかない、 単行本になったら買うのだと、すでに期 待の作家だった。そのうち作家本人が失 敗…