2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

山口瞳「男性自身傑作選中年篇」

前にこの熟年篇(嵐山光三郎選)を読んだが、今回は 重松清選の中年篇。男性自身は文庫のシリーズで 持っているが、この作家のスタンス、頑固さ、こだわりの 揺るぎなさが好きである。内容に好き嫌いはあるし、 お近づきにはなりたいとは思わないが、こうい…

夏目房之介「孫が読む漱石」

漱石読破プロジェクトが遅々として進まないので、 関連雑文エッセイを読む。いろんな本があります。 これは孫のマンガ評論家のものだが、彼が孫ということで プレッシャーを感じながらようやくアイデンティティを 確立したあたりの記述はそうだろうなと納得。

真保裕一「誘拐の果実」(上)(下)

あいかわらず、ぐいぐいと読ませる。本を閉じさせない。 ところが下巻の後半に入って、動機が明らかになるにつれて トーンが下がる。もっと簡単な攻め口があるんじゃないかな と思わせてしまう。それでも、夏バテでのんびりしていた 週末を堪能させてくれた。

(11)ひとつの林檎:メゾチント

版画教室は今月2回目、2回行くのはめずらしい。 メゾチントのトライはひとまずこれで最後のつもり。 しかし、できばえはおもわしくない、納得できない。 次回からはもう一度、線だけのエッチングに 戻ろうと思う。

森まゆみ「寺暮らし」「その日暮らし」「にんげんは夢を盛るうつわ」

「みすず」に連載のエッセイ集。子供を育て住まいを変えて 何をみて何を考えているのかがすこしわかる。 やはりこのように人の三倍も考え行動する人がいるのだと 頭が下がる。ただし手の抜き方も正直で好感を持つ。

恩田陸「ライオンハート」

時空を超えて男と女が邂逅する。 面白いといえば面白いし、物足りないといえば 物足らないし、ラストが予定調和とみるか尻切れトンボ とみるか。楽しめたけどなにか納得できない、じわっと 沁みる話でしたね。

四つの核による惣展

というのを、銀座ギャラリ惣で観る。 4人のグループ展でその一人が榎並和春であり、 ついでがあって観に行く。オブジェとお面でした。

(10)花:メゾチント

メゾチントの銅板(今回はアルミ板だけど)は、 最初から表面に目立てしてある市販品を分けてもらう。 面を白くするには平らに仕上げると思っていたが、 今回は線で白くする方法でやってみる。 どうせきれいな白にならないのであれば、これで いいように思え…

池澤夏樹「スティル・ライフ」

スティル・ライフ (中公文庫)作者: 池澤夏樹出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1991/12/10メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 92回この商品を含むブログ (153件) を見るようやく彼の出世作を読む。 長編詩のような美しい文章と静謐な世界は 寝ころがって…

(9)ブルーベリー2:エッチング

1ヶ月ほど振りに版画教室へ行く。先回作った ブルーベリー2ができている。 今日はメゾチントの3枚目、4枚目を仕上げた。 インクを拭き取るときのテクニックですこし メリハリができることがわかる。邪道であろう がとりあえず単品制作なので良しとしよう。…

PL花火

が遠くのマンションの向こう側に見える。 空が赤く燃えるようだ。

恩田陸「麦の海に沈む果実」

この作家は夜のピクニックで楽しめたし、好奇心の 持ち様も関心あったが、やはりちがうなあ。 なんとも曖昧、不完全。 1、2冊しか読んだことないけど萩尾望都の世界 のようだ。その雰囲気が好きならば、面白いだろう なと思うが、作家はこれで満足している…

(8)ブルーベリー1:エッチング

きまぐれでタイトルを「銅版画を始める」に変更する。 蔵書票に興味もあって、ちょっと作ってみた。 Exlibrisというのだがスペルを間違えたりして、 また機会があればやってみよう。