池澤夏樹「すばらしい新世界」再読

 2003年10月に文庫化されすぐに購入し

て読んだ記憶。そして、ええっと驚く、な

んと16年後の再読である。

当時とても気に入って池澤のベストいくつ

に入るくらいの評価、妻アユミが魅力的で

家族の在り方も感心していたのだが、再読。

これはいささか違和感、風力発電の話はい

い、原子力の話も予見通り、でも文明論的

な会話は理屈っぽくそうなんだけどそうじ

ゃないように思える、メッセージを押し付

けないよう配慮して配慮してという工夫は

みえるのだが、それだけ私が歳を取ったと

いうことだろうか。

すばらしい新世界 (中公文庫)

すばらしい新世界 (中公文庫)