夏目漱石「門」

門 (岩波文庫)
静かな日常風景である。
京都帝大を出た役人がある事情により世間の片隅で
妻とひっそりと暮らしている。「それから」のそれ
からといわれているが、大きな事件も起こらず、た
だ淡々と流れていく。
漱石が亡くなった年から、漱石を読み直す、いや読
み始めての2冊目である。それを一気に読ませる。
文章が端正で表現に富み、現代風の言い回しも見ら
れ、面白いじゃないか、はまってしまうぞ。